本記事では、このような疑問にお答えします。
新型コロナウィルスの影響により、Amazonでは商品価格について、不公正な価格、法外な価格、または誤解を招くような価格から購入者を保護する目的で、Amazonでの販売者に対して、適正な価格設定をするように通知してきました(2020年3月31日)。
これにより、いわゆるプレミア価格での販売に関しても要注意であることが、僕の調べで分かりましたので、それについてお伝えしたいと思います。
不適切な価格改定によるアカウント停止リスクとその対処法
ここからは、いわゆる不適切な価格改定によるアカウント停止リスクとその対処法について解説してきます。
マスクや衛生用品の高額転売が発端
ことの発端は、マスクや衛生用品の高額転売が相次いだことが発端ですね。
Amazonマーケットプレイスでは、そういったセラーに関しては随時監視しているという外向けのパフォーマンスも勿論ありますが、それ以上に、異常な価格で転売を行うセラーがあまりに増え過ぎたのも原因じゃないかと想像します。
そのせいでというのも変ですが、個人的には問屋やメーカーからマスクや除菌ジェルが仕入れ出来て、適正価格で販売出来たのに、それが出来なくなってしまい残念な思いもあります(3月の時点で政府によりそれも出来なくなりましたが)。
いずれにしても、Amazonでは今後は、不公正な価格、法外な価格、誤解を招くような価格では一切販売出来ない、と考えた方がよいでしょう。
適正な価格設定に関するポリシー
ここで、Amazonマーケットプレイスにおける適正な価格設定に関するポリシーについて確認しておきましょう。
Amazonでは、マーケットプレイスにおける商品の価格(配送料も含みます)を定期的に監視し、購入者が利用可能な他の価格と比較しています。マーケットプレイスでの出品価格の設定が、購入者の信頼を損なっていると判断した場合、Amazonは、ショッピングカートボックスまたは出品の取り下げ、もしくは重大なまたは繰り返されるケースについては出品権限の一時停止またははく奪といった措置を取る場合があります。 購入者の信頼を損なう価格設定には、以下が含まれますが、これらに限定されません。 ・購入者に誤認を生じさせる商品またはサービスの参考価格の設定 ・AmazonまたはAmazon以外での最近の販売価格よりも著しく高い商品またはサービス価格の設定 ・同一商品をまとめ売りする場合、1ユニット当たりの価格が、同一商品の単一ユニットの出品よりも高い価格となる商品またはサービス価格の設定
Amazonセラーセントラルより引用
このように明記されておりますので、このルールに従わない場合は、出品権限の一時停止またははく奪措置を取られることになります。
プレミア価格での販売も危険
そうなると、今まで、おもちゃや家電、シャンプーなど、廃盤になった商品が手に入りにくくなり、その為に価格が高騰する「プレミア価格」での販売はどうなるかという問題が出てきます。
廃盤になり、希少価値が高くなったおもちゃなどは、定価の何倍もの値段で売れることは昔からどの世界でもありますが、今後Amazonではそれが出来なくなるのか気になったので、テクニカルサポートに聞いてみました。
聞いてみた結果がコチラです。
結論から言いますと、新品コンディションでの販売は、不適切な価格とみなされ、アカウント停止のリスクが高くなるということです。
しかし、販売する方法が無いわけじゃありません。
それは、コレクター商品として出品する、という方法。
特に、おもちゃや家電、本、DVDなどはプレミア化することが多いので、今後販売する場合は、コレクター商品コンディションで出品すれば問題なく販売出来そうですね。
しかし、食品やシャンプーなど、そもそもコレクター商品のコンディションで販売出来ない商品はどうなるのか。
それについては、Amazonでのプレミア価格で販売した場合、前述通り、不適切な価格とみなされ、アカウント停止になる可能性が高いので、今後は止めておいた方がいいでしょう。
もしどうしても販売したい場合は、販路を変えた方がよさそうです。
また、プレミア価格と言えば、予約転売もそれに相当すると感がられます。
ジャニーズの限定CDやDVD、おもちゃ、テレビで放送されるダイエット食品など、定価の何倍もの価格で予約転売されることがあり、それを狙って利益を出している方も多数いますが、恐らく今後はかなり厳しくなるものと予想されます。
ただし例外あり
ただし、例外はあります。
Amazonは基本的に、周囲のECモール(楽天やヤフショ、ヨドバシなど)の価格を参考に販売価格を設定していると言われています。
ですので、周囲が高値であれば、中にはAmazon本体が希望小売価格の数倍の値段で販売しているものもあったりします。
つまり、プレミア価格で販売する際には、周囲のネットショップやECモールがどうなっているのか、確認して、概ね高値であればそれに合わせて販売が可能ととらえることも出来ます。
しかしこれは僕自身がAmazonの販売状況を見て感じたことに過ぎませんので、ことは慎重に進めることをオススメします。
ダミー出品も要注意
セラーリサーチから身を守るために、Amazonが常に販売しているレギュラー商品に、高値で且つ無在庫・自己発送で大量出品する行為をダミー出品と呼びますが、今回の件でこれも危険となりました。
実際、僕の友人が、同様に高値でダミー出品していたところ、いきなりアカウント停止になりました(2020年5月1日の出来事)。
Amazonはかなり厳しく対処してきていますので、今現在ダミー出品をしている人は、すぐに取り下げた方が身のためかと思います。
対処法
と、ここまで読んだあなたは、恐らくこう思ったでしょう。
「もうプレ値販売は諦めよう。おもちゃの寝かせも危ない・・・。」
しかし、実は対処法が無いわけじゃありません。
高音販売で停止になるやつは自分もテクサポに聴いて上限設定でなんとかなりましたのと、原口たあさんからもその話を伺ったので、やや信憑性は高いですね。あとは実際にそういう状況で通用するかということになりますかね。
— ぜん🇯🇵Amazon真贋調査解体新書の人 (@ZEN_Arbitrage) July 26, 2020
こちらのツイートを見ていただくと分かるとおり、商品の価格の上限設定を個別で設定することで、プレ値で販売した際に、Amazonから商品を削除されたりするリスクを回避することが出来ます。
ただし、あくまでおもちゃ等のプレ値の話ですので、マスクや除菌関連(Amazonに許可をもらった場合)に関してはアカウント停止のリスクが高いですので、高額転売は決してしないようにしましょう。
まとめ
プレミア価格での販売については以下のことに注意しましょう。
マスクの高値転売や、子供の為のおもちゃを買い占めて価格を釣り上げる行為、予約転売など、後ろ指を指されるような転売は今後は長く続かないし、実際にAmazonでもこのように対処されることになりましたので、止めましょう。
そんなことしなくても、しっかり稼ぐことは出来ますので、わざわざリスキーなことに手を出すのは止めておきましょう。
2023年7月29日現在の状況(追記)
本記事を執筆した時点では、プレミア価格での販売に危惧を持っておりましたが、2023年7月29日現在においては、販売価格を大幅に上げた場合にアカウント停止になるような事例は見受けられませんでした。
しかし、Amazon以外のECモールでの販売価格と比較して、明らかに値段が高いとAmazonが判断した場合には、ショッピングカートが消える(はく奪される)ということは起きています。