
こんな疑問にお答えします。
ちゃんやまです。
2020年5月15日にAmazonから「【重要】FBA在庫保管制限と評価基準の変更に関するお知らせ」というタイトルで、こんな通知が来ました。
更に2021年8月30日に以下のような通知が来ました。
2021年10月1日よりしきい値が400に引き下げられることになりました。
Amazonには在庫パフォーマンス指標というのがあって、四半期ごとに全セラーの指標をチェックし、一定の指標を下回ると、FBAの在庫保管に制限が設けられます。
逆に、一定以上の指標をキープしていれば、在庫保管制限なくFBAを利用することが出来ます。
この記事では、具体的にどのように在庫パフォーマンス指標をキープしていくのか、そして数値が悪い時の改善方法をまとめてみました。
在庫パフォーマンス指標のスコアをすばやく改善する方法
AmazonのFBAを利用して商品を販売していくうえで、在庫パフォーマンス指標の維持・改善はとても重要な項目となっております。
ここからは、在庫パフォーマンスの具体的な内容と、改善方法、指標が下回った時のペナルティ、在庫パフォーマンスを維持するコツを解説していきます。
在庫パフォーマンス指標とは
在庫パフォーマンス指標は、四半期ごとのFBA販売率、在庫レベル、在庫保管コストなどを組み合わせて、在庫状況がどの程度良好に維持されているかを示す指標のことです。
この指標は、出品者(大口出品者のみ)のFBA在庫のパフォーマンスの良好さの度合いや、改善すべきポイントは何かを理解するのに役立ちます。
その結果、指標の数値が一定以上の水準を上回っていれば、無制限でFBAに在庫を納品することが出来ます。
在庫パフォーマンス指標を確認するには、セラーセントラルの在庫から「在庫健全化ツール」をクリックしてください。
在庫ダッシュボードが開きますので、パフォーマンスタブをクリックしてください。現在の在庫パフォーマンスの詳細を確認することが出来ます。
在庫パフォーマンスの指標
在庫パフォーマンスの指標は以下の数値で示されています。
0-349 悪い → 9/1より 0-499に変更 → 10/1より0-399に変更
FBAに納品できる在庫保管に制限がかけられます。
350-500 良い → 9/1より500~ に変更 → 10/1より400~に変更
在庫完成限なくFBAを利用できます。
500+ → 9/1からどうなるか不明
在庫管理のプロフェッショナル級の数値。
スコアが500を下回った場合、次の四半期に在庫保管制限が発生する可能性があることが通知され、スコアの改善の必要性が出てきます。スコアが改善されなかった場合は、在庫保管制限がかかり、在庫レベルが保管制限を下回るまで、Amazonへの納品プランが作成できなくなります。
在庫保管には4つの保管タイプがあり、制限の適用はどのタイプにも適用されます。
- 小型/標準サイズ
- 大型
- 服&ファッション小物
- シューズ
自分の在庫パフォーマンスを確認する
現在の在庫パフォーマンスの詳細は、在庫から在庫健全化ツールをクリック。
在庫ダッシュボードが開きますので、パフォーマンスタブをクリック。
するとこのようなページに飛びます。
余剰在庫の割合、FBA販売率、有効な出品情報がないFBA在庫の割合、FBA在庫ありの割合という4つの指標がどうなっているか、数値で確認することができます。
数値の色が緑色であれば正常な状態、赤色の場合は要改善となります。
在庫パフォーマンスを改善する方法
在庫パフォーマンスの4つの指標をチェックして、必要なら改善を行います。
それぞれの指標の改善の仕方を解説します。
余剰在庫の割合を減らす
余剰在庫の割合の数値の右にある、「余剰在庫を減らす」ボタンをクリックしてください。
すると、現在余剰在庫となっているカタログの一覧が出てきます。
こちらの在庫は長期にわたって売れていない商品などで、放置しておくことで無駄な在庫保管料がかかってしまいますので、価格を下げて早期に売り切るか、思い切って廃棄して、もっと回転のよい商品に切り替えるようにしましょう。
余談ですが、確定申告の際には、このような余分な在庫であっても資産として計上され、余計に税金がかかるという負の側面もありますので、早めに処分してしまうことが望ましいです。
FBA販売率を改善する
FBA販売率の数値の右にある、「FBA販売率を改善する」ボタンをクリックしてください。
FBA販売率は、商品ページの閲覧数が悪いと数字が悪化します。閲覧数を上げて、商品が購入されるようになると指標が改善します。
するとFBA在庫期間レポートに飛びます。
各カタログの右に閲覧数が悪い理由が表示されていますので、必要に応じて改善していきます。
閲覧数が低いということは、それだけ商品の回転が悪いということですので、Amazonからすると無駄に在庫スペースを占有している商品であるとも言えます。
この数値があまりに悪い場合には、商品価格を下げたり、出品情報の編集をして閲覧数を上げる努力をする必要があります。また広告などを利用しても有効です。
有効な出品情報がないFBA在庫の割合を改善する
なんらかの理由で、有効な出品情報がない商品がある場合、それが指標に反映します。
有効な出品情報がないFBA在庫の割合の数値の右にある、「出品情報を修正する」ボタンをクリックしてください。
すると、有効な出品情報がないFBA在庫を修正するページに飛びます。
有効な出品情報がない理由はそれぞれの商品の右側に表示されています。
理由を確認し、必要に応じて修正をしていきましょう。
FBA在庫ありの割合を改善する
こちらは、あなたが取り扱う商品の中で、特に人気商品の在庫が残りわずかだったり、在庫が切れていると数値が悪化します。
FBA在庫ありの割合の数値の右にある、「今すぐ補充する」ボタンをクリックしてください。
すると、発注推奨のページに飛びます。
Amazonが発注を推奨する人気商品の推奨理由が右側に表示されています。
こちらを見ることで、在庫切れの商品や在庫が少ない商品がチェックできますので、必要に応じて補充するようにしましょう。
こちらを定期的にチェックすることで適切な納品点数を確認することもできます。
また、人気はあるが、市場に在庫が無く、今後仕入れが困難な商品や二度と取り扱わない、しばらく取り扱わないに関してはSKUごと削除しておきましょう。そういった商品が数値を悪化させるひとつの要因にもなりますので気を付けましょう。
また不要なSKUについては、一覧から非表示することで、パーセンテージが改善しますので、全ての商品に目を通し、どんどん消してしまいましょう。
そうすることでパフォーマンス改善につながります。
ただし、こちらの数値は、過去60日間の販売実績に基づいてAmazonが数値化しておりますので、大幅に数値が改善するには30日~60日かかる場合もあります。
過去60日間で爆売れしている商品を補充することが出来るのであれば補充し、出来ない場合は、早めに発注推奨から除外しておいた方がよさそうです。
SKUを一覧から削除する方法
不要なSKUを一覧から削除するには、商品一覧の右側にある「納品プランを作成する」ボタンの右側の下矢印をクリックして、その中にある「推奨情報を非表示にする」をクリックしてください。
これで、不要なSKUを一覧から削除することが出来ます。
長期在庫の商品を削除する
長期保管在庫が残っていると、在庫パフォーマンスに影響を与えるだけでなく、長期在庫保管手数料も取られてしまうため、定期的にチェックしてコストを削減する必要があります。
これを簡単に確認するためには、2020年11月17日に新たに追加された機能を使いましょう。
新しい機能は「保管日数別に商品を絞り込む」という機能になります。
やり方は非常に簡単ですので、以下の手順でサクっとチェックしましょう。
①FBA在庫期間レポートに移動し、在庫の保管日数のフィルターをクリックします。
赤枠の部分、在庫の保管日数▼の部分をクリックすることで、並べ替えをすることが出来ます。
②各商品の保管日数の下にある詳細をクリックすると、その期間内のユニット数を確認できます。
数字の横にある矢印をクリックすると、更に細かい日数を見ることが出来ます。
この機能を使って、FBAに365日を超えて保管されている在庫を積極的に削除するか、返送依頼をして在庫を無くしておくか、在庫処分タイムセールを作成して余剰在庫を処分してしまいましょう。
在庫パフォーマンス指標を下回った場合のペナルティ
2021年2月1日より、在庫パフォーマンスの指標が450を下回った場合は、FBA倉庫での在庫保管料に制限がかけられる以外に、月単位での在庫保管超過手数料がかかります。
※2021年1月31日までは500
制限がかけられた状態で、在庫保管制限を超えた場合、在庫に対して、1立方メートルあたり31,727円の在庫保管超過手数料が月単位で請求されます。
在庫パフォーマンス指標が改善されても、四半期は請求されますので、この期間はパフォーマンススコアの改善に務めつつ、在庫制限以上の納品をしないように気を付けましょう。
パフォーマンスを保つコツ
ここからは、在庫パフォーマンス指標を一定以上に保つためのコツを解説します。
コツ① 価格改定ツールを使う
有料であればカートプラスなどの価格改定機能を使って、ライバルセラーの値下げによって、あなたの在庫が売れない状況を避け、なるべく早く在庫を掃かせることは、せどり・物販においては重要です。
価格改定ツールを使うことで、長期に売れない状態になっている在庫を早めに売りましょう。
ただし、中古本や中古家電については、3ヶ月単位で見るものもありますので、扱うジャンルによって、必要に応じて価格改定を行ってください。
コツ② 回転の悪い商品を仕入れない
取り扱うジャンルにもよりますが、なるべく1ヶ月以内に売り切れる商品点数を仕入れるのが、せどり・物販のひとつのコツです。
例えば1ヶ月で数個しか売れないのにライバルセラーが5人もいる商品や、1ヶ月に1個売れるかどうかの商品を仕入れてしまうと、いつまでも商品が売れずに在庫として残り続けることになります。
モノレートをチェックして、しっかり分析したうえで仕入をして、長期保管在庫を作らないようにしましょう。
コツ③ 在庫パフォーマンスをチェックするクセをつける
この記事で先ほど解説した、在庫パフォーマンスを日々チェックするクセを付けましょう。
先ほど解説した通り、在庫パフォーマンスの数値が500を下回ると、AmazonのFBA倉庫に保管できる在庫点数に制限をかけられてしまう可能性が出てきます。実際に制限がかけられるとその期間も四半期と長く、その間は、制限以上の商品点数を納品すると、1立方メートルあたり数万円の在庫保管超過手数料を月単位で負担することになってしまいます。
常に最適な在庫パフォーマンスをキープすることで、無制限に納品することができますので、日々しっかりチェックして、余計な制限、負担をしないようにすることが大切です。
コツ④ 不要なSKUは一覧からどんどん消す
「推奨商品一覧からSKUを削除する方法」に書いたやり方で、不要なSKUはどんどん一覧から削除してしまいましょう。
今後出品しないものや、定期的な補充が難しいものについては残しておくと、パフォーマンスの低下に繋がりますので、積極的に削除していくことをオススメします。
まとめ
Amazonでは、在庫を健全に保つことを重要視しています。Amazonにとっても余剰在庫を長期に保管することで、新規の回転のいい商品が入ってこないというデメリットがありますので、お互いに最適な状態を保って、いい関係を継続してくことが大切です。
- 価格改定ツールを使って商品の回転数を上げる
- 回転の悪い商品は仕入れない
- 在庫パフォーマンス指標はマメにチェックする
以上3点に気を付けて健全な状態をキープし、在庫保管制限などを受けないように気を付けていきましょう。